プライマリーバランス黒字化が難しくなった、それで何が問題になるのか?







文化放送のラジオネタです。コメンテーターは三橋貴明さんです。

内閣府は経済財政諮問会議で、2020年度で国と地方を合わせたプライマリーバランスが8.2兆円のマイナスになる試算を明らかにしました。

今年1月の試算よりも0.1兆円の赤字幅の縮小に留まりました。

政府が掲げているプライマリーバランス黒字化の計画が難しくなっていることが示されました。

財政の健全化とは何か

プライマリーバランスの黒字化というのは、もともと財政健全化とは無関係であるとのこと。

財政健全化とは、政府の負債対GDP比率の引き下げがグローバルスタンダードです。

政府の負債対GDP比率の引下げは、今年の政府の骨太の計画に入っています。

もともと、プライマリーバランスの黒字化を財政健全化の指標にしていること自体が間違っているということです。

これは以前、当ブログでも取り上げていて、「プライマリーバランスの赤字幅を緩和し、政府支出を増やして経済成長するべき」という記事で書いています。

プライマリーバランス自体が黒字であろうと赤字であろうと財政健全化とは無関係なことは明らかだと思います。

財政の健全化とは政府の負債対GDP比率の低下

つまり、いくらプライマリーバランスが黒字であろうと、政府の負債対GDP比率が上昇したら、財政は悪化であることが言えるということです。

財政の健全化の目標を財務省がすり替えたそうです。

マスコミでは、プライマリーバランスが赤字だということで、これはいけないということを伝えていますが、基本的にはプライマリーバランスは常に赤字であると言えます。

これは、当ブログの「貨幣についての誤解がデフレを長期化させた、国の借金を減らすことは間違っている」でも示しています。

例えば、40兆円赤字の時期もありましたが、何か問題になったでしょうか?何も問題ではありませんでした。

日本のプライマリーバランスが黒字だったときは、バブル期のほんの短い期間だけでした。

バブル期は景気対策などで、政府がお金を遣う必要がなかったことと、税収がたくさんあったため、プライマリーバランスは短い期間、プラスになったのです。

プライマリーバランスが赤字だと何か問題なのか?

よく言われることですが、2020年にプライマリーバランスが赤字であると、外国資本が反応するのではないかということです。

しかし、日本国債は、100%日本円建てです。

そして、95%が日本資本です。(今、日銀が40%を保有してしまっていますが)

外国人も5%を所有していますが、日本円建てです。

外国人がもし日本国債が問題だとして、日本国債を売るのであれば、日銀が買い取ればいいだけの話です。

他に何の問題もありません。

経済としても、株が下がるのではないかとのことですが、株は円安になったら上がるし、円高になったら下がるだけです。

プライマリーバランスと、国債価格も株価もまったく関係ありません。

外国資本を殊更に気にする必要はない

消費税を10%の増税する話が2回延期になりましたが、これによって日本国債や株価が暴落する~!と言っていた人たちが居ました。

しかし、何も起こりませんでした。逆に国債の金利は下がっていますし、株価は今逆に上がっています。

つまりは、消費増税賛成の人たちは、嘘をついていただけだったことになります。

しかし、この人たちは、自分たちの予想が外れたことについての釈明も謝罪もなく、今までと同じく嘘の経済予測をするだけだということです。

そういうことに、我々国民は振り回されてはいけないということだと思います。

あのとき、外国資本がどう反応したかというと、なにもなかったと言えます。

国債の格付けが下げられることを政府は恐れていましたが、下げられても、何も影響が出ていません。

それは当たり前のことで、日本国債は100%日本円建てなので、外国資本が影響するはずがないのです。

そういう当たり前のこともわかっていない学者や評論家がたくさんいるということです。

我々も騙されないようにしないといけないですね。

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2件のコメント

    • ponnponn

      ご指摘ありがとうございます。間違えていました。
      直しました。
      ありがとうございました。

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