ルポ貧困大国アメリカⅡを読んで(学資ローンについて)



ルポ貧困大国アメリカⅡについての第2弾、今度は学資ローンについて書きたいと思います。

日本もそうですが、アメリカでも大学に行くにはお金がかかります。

値上がりする学費

アメリカの場合、有名校は全て私立なので、お金がとてもかかります。たとえば、ハーバード大学で、1年間に700万円ほどの学費が必要です。

日本では、利子のついた借金を学生がする場合は奨学金と言いますが、アメリカでは学資ローンと言います。(日本の奨学金という名前の方がおかしいのですが)

アメリカの学資ローンはバカになりません。利子が18%とかです。州立大学に行ったとしても、4万ドル(440万円ほど)のローンと利子18%では、よっぽど稼げないと払えません。

そうなったのも、大学は聖域でした。なので、自由に授業料を決めることができたため、年々学費が増えました。

学費に見合うだけの設備投資をして、授業料の値上げを正当化しました。また、設備が立派になるとそれだけ大学の評価が上がるため、大学側としては都合がよかったのです。

しかし、現在は不況から立ち直りかけているアメリカですが、本が発行されたのが、2010年1月なので、その当時は、まだ不況下だったので、大学を出ても職がないままでした。

高学歴なワーキングプアがたくさんいた時期です。

一度、債務不履行を起こすと、学資ローンは雪だるま式に増え続け、自己破産しても、消費者保護法から除外されているため、学資ローンは残ってしまいます。

一生返せないローンとなるわけです。

学資ローンから逃げられない卒業生

学資ローンの取立てはひどいようです。就職先に電話をかけて、さらに親戚友達にも電話をかけてきて催促します。

逃げても追いかけて来るとても厄介なローンとなりました。

一度、9ヶ月間延滞すると、回収のための法的手続きが取られて、ブラックリストに入れられ、クレジットカードも作れなくなる。

そうなると典型的な下層転落コースとなり、這い上がれなくなります。

またカードが作れなくなるだけでなく、延滞をすると100万円以上も借金が増えるそうです。

こうやって雪だるま式に借金は増えていきます。

サリーメイ

立ち上げ当初は国営の学資ローン奨励機関であったサリーメイですが、いつの間にか民営化されます。

どこかでこの形態を覚えている方もいるかも知れませんが、サブプライムローンで救済された米国連邦住宅抵当金庫「ファニーメイ」のような存在です。ファニーメイは、サブプライムモーゲージを作り続けた張本人です。

サリーメイは、教育という巨大市場を独占する企業に成長。CEOには450億円のボーナスが支払われる状態となっています。

一度、債務不履行をすると、債権は他の企業に移され、請求書の金額が自動的に100万、200万とどんどん加算されていきます。

サリーメイは超優良企業として、名声を得ています。一生返せないローンを抱えた国民を増やし続けながら。。。

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感想(21件)

以上が、アメリカの学資ローンのお話です。サブプライムローンと同じく、借りたら最後、泥沼に叩き落す罠と言えると思います。
しかし、古き良きアメリカを知る人たちは、まだこの罠を知らず、どんどん泥沼に落ちていくようです。
バーニー・サンダースが、公立大学の学費を無償化する公約を出したときに、若い人たちが熱狂的にサンダース支持に回った理由がここにあります。

日本も、国公立の学費が高騰しています。僕の時は、入学金16万8千円、半年の授業料が16万円でした。姉の時はさらに安かったです。授業料は確か9万4千円ほどでした。(6年間で2倍近くなっているのだから、今の高騰ぶりもその勢いは変わってないのかも知れません)

二人の子供を持つ親としては、日本がアメリカのように、お金持ちしか大学に行けないようにはなって欲しくないなあと思ってしまいます。。。


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