地政学で見る日本の脅威(中国の脅威)







「富国と強兵 地政経済学序説」から、また気になるところを書いてみようと思います。

トゥキディデスの罠

トゥキディデスの罠という言葉をご存知でしょうか?
歴史家トゥキディデスはペロポネソス戦争を、覇権国家スパルタに新興大国アテネの勢力拡大に脅威を感じて仕掛けた覇権戦争であったことを示しています。
グレアム・アリソンによれば、覇権国家と新興大国が並び立ったケースは過去に16回あり、そのうち12のケースが戦争という結果に終わっています。アリソンはそれを「トゥキディデスの罠」と呼んでいます。アリソンの目下の懸念は、21世紀のアメリカと中国が「トゥキディデスの罠」に陥るのではないかということだそうです。

覇権国による世界平和

19世紀末から20世紀初頭にかけては、覇権国イギリスによって、実現していた「パックス・ブリタニカ」(覇権国イギリスによる平和)がイギリスの相対的衰退によって、第一次世界大戦によって、幕を閉じました。
第二次世界大戦後の70年間、アメリカによる「パックス・アメリカーナ」が実現し、維持されてきました。
しかし、今アメリカは新興大国中国による挑戦を受けています。

アメリカによる日本封じ

中国を封じるためには、日本が重要な役割となっています。
アメリカは日本の軍事大国化を封じるために、保護領として日本を扱ってきました。
しかし、中国の軍事力強化により、今東アジアの軍事的均衡が壊れかけています。
中国は東シナ海、南シナ海へ人工島を作って、アメリカの東アジアでの勢力を追い出しにかかっています。

中国の領土拡張

中国は領土を拡大しています。
中国としては、清の時代の勢力範囲を取り戻すことを目的としています。
中国は、尖閣諸島および沖縄は自国の領土だったと主張しています。
尖閣諸島は、1895年、日本が領土として宣言し、そのときはどこからも文句は出ませんでした。
なので、日本固有の領土と言っていいでしょう。中国の領土だったことはありません。
中国は大陸だったため、海上の小さな島々などに興味がなかったようです。
沖縄も、琉球王国として独立しており、属国だったことはありますが、中国の領土だったことはありません。

しかし、今中国は、尖閣諸島を領土にしようとしています。
尖閣諸島を取ったあとは、沖縄です。
現状、米軍が駐留しているため、まだ軍事的均衡が保てているため、中国もこの間尖閣諸島について自国領であると主張する声明を発表していましたが、まだ軍事的行動には出ないようです。

それだけ、沖縄の駐留米軍は大事だということです。
尖閣諸島は、沖縄の米軍がいなくなれば、すぐに取られるでしょう。
その次は、沖縄です。
尖閣諸島、沖縄を取られたら、アメリカによる東アジアにおける覇権は維持できなくなるでしょう。
日本からも米軍が撤退となる可能性もあります。

沖縄の置かれた現実

沖縄の翁長知事はどうしたいのだろうと思っています。
日本から離れて、中国人民になりたいのでしょうか?
中国の占領は、生易しいものではありません。
「洗国」という言葉をご存知でしょうか?
当ブログの中国問題でも示しましたが、チベット自治区、内蒙古自治区、新彊ウイグル自治区を占領した際、中国人を占領地に送って、女性と結婚させて中国に同化させます。逆に占領地の男性を中国の内国に送り込み、結婚させて同化させていくのです。
つまり、沖縄の男性は中国に送り込まれて、沖縄の女性は中国人と結婚して、中国人に同化させられるのです。
そうすることで、不満分子を平和裏になくすことができるのです。
沖縄の男性は、中国の内国に送り込まれることを望んでいるのでしょうか?
沖縄の女性も、中国人と結婚したいでしょうか?
おそらく、ほとんどの沖縄の方々は嫌だと答えると思います。
日本の方がマシだというでしょう。

東アジア地域全体にとっての沖縄

米軍により沖縄の人たちが苦しんでいると言いますが、軍事力を持たない沖縄が中国から守られるためには、米軍は必要です。
日本にとっても、東アジア地域全体にとっても重要です。
翁長知事がそれを承知で米軍基地を了承しないと言っているように僕には思えません。
東アジア全体のことを考えて行動・発言しているようには、思えないのです。
自分たちが占領されることを想定していないとしか思えません。
ついでに言うと、おそらく安部政権も、そこまで想定していないと思います。
米軍は考えていると思います。
日本は本当に平和ボケしてしまっているなあと思うわけです。
トゥキディデスの罠が現実的な脅威になりつつあることを日本人はそろそろ意識しないといけないところまで来ていることを認識するべきだと思います。

中国の今後

今、中国はデフレになり、苦しんでいます。
デフレのときには、通貨の発行によるインフレを恐れる必要がないため、軍事力に使うお金に制限がありません。
中国は軍事力を際限なく拡大することが可能になっているのです。

もし軍事的な拡大をせず、中国がこのままデフレで衰退していけば、今度は内乱が起こる可能性がでてきます。
抑圧されていた中国人民による革命です。
革命は平和裏に行われるとは限らないため、中国人難民が大量に出て、日本に逃げてくる可能性があります。
何百万人、何千万人という難民が日本に押し寄せてきたとき、どうするのでしょう?
どうにもならないと思います。

そういう状況が近づいてきているのです。
中国がどちらに転んでも地獄という構図を作ってしまったのは、中国を世界の工場として活用し、経済大国化させてしまった、日本、アメリカなどの先進国なのです。
目先の利益を考えてしまった結果がこれです。。。
この先、中国がどう動くのか、注意が必要だと思います。

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1件のコメント

中国の一帯一路構想 – 明日は明日の風が吹く へ返信する コメントをキャンセル

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