再エネ発電賦課金について、再度検討してみた




コメントをいただいたことについて、記事にして、もう一度書いてみようと思い、改めて書いてみることにしました。

> こういう再生可能エネルギーはもっと国をあげて取り組んでもらいたい
> ものだと切に思っています。

この件ですが、エクサスケールコンピュータが実現して稼動するようになれば、エネルギー問題は解決するという話があります。あと10年後くらいの話です。
太陽光発電の改良、人工光合成、核融合炉の開発、重油産生有機モジュールの開発(重油を生産できるモジュールのこと。つまり重油が一部の化学薬品以外では必要なくなる。つまりエネルギーとして利用する必要がなくなる。)、蓄電技術の進歩により太陽光発電も現実に利用価値が出るという話があります。(現在、実はほとんど太陽光発電はエネルギーとして、利用できてないです)
なので、固定価格買取制度は即刻やめてくれないと技術革新がうまく進んだとき、この再エネ発電賦課金というメガソーラーなどに支払われている代金が足かせになるのです。現在うちの家計だと1割が再エネ発電賦課金になっていますが、日本全体で、2兆円が支払われています。現実に意味のないメガソーラーに。しかも日本企業だけに支払われているならまだマシですが、外国企業の参入にも制限がありませんので、日本の所得が海外に流出しているという話です。
そのメガソーラーですが、2兆円も支出していますが、エネルギー全体の3%ほどしか生産していません。他の97%は大体17兆円くらいです。
つまり、他のエネルギーよりも3.8倍も割高なメガソーラーにお金を使っています。(原発が止まっているので、こんなものかと思うかと思いますが、実際には10倍くらい違うと思っていいです)
それがあと15年ほどで再エネ発電賦課金の各家庭の支出が8倍に増えるという話をしているのです。つまりは、仮に電気料金が同じであれば、我が家では9000円弱がメガソーラーに払われるお金となります。まあ、その頃には蓄電ができるようになるので、無意味なままではなくなるかも知れませんが。
「エクサスケールの衝撃」では、太陽光から得られる電力の割合が少なく見積もっても40%以上(現在良くて10%程度)と書かれているので、もっと大きい支出になるかも知れません。

実は日本が固定価格買取制度を取り入れる際、すでにドイツで実施されていて、あまりにも電気料金が上がってしまって、失敗だったという先例があったのです。失敗している政策をそのまま実施したという経緯があるわけです。固定価格買取制度によって、せっかく技術革新が進んでも、それによる恩恵を十分に日本人は受けられない可能性があると私は心配しています。っということで、経済産業省に意見したというわけです。
事業仕分けで言われた蓮舫さんの有名な言葉として記憶されている「2番じゃだめなんですか?」という言葉で、スパコン「京」が頓挫しそうになりましたが、頓挫していたら、ポスト京と言われる次世代スパコンの計画もなかったかも知れません。ポスト京が本格始動した暁に、実現されるSFを超えた現実を体験できる日を夢見ています。

※固定価格買取制度とは、自然エネルギーを利用した生産された電力を電力会社が無条件に買い取るという制度です。そして、電力会社が買い取った電力の料金は、企業や一般家庭から再エネ発電賦課金として徴収するというものです。固定価格買取制度(FIT)も参考にお読みください。

※エクサスケールコンピュータとは、1エクサ(Exa)つまりキロ、メガ、ギガ、テラ、ペタの上の単位です。1秒間に1エクサフロップスの演算ができるコンピュータのことです。どれだけすごいかというと、今の国で作ったスパコン京が1京フロップス、つまり10ペタフロップスで、その100倍の演算能力となります。何年もかかっていた計算が現実的な日数で計算できるようになるわけです。ポスト京あるいはフラッグシップ-2020と呼ばれる次世代スパコンが完成したときの社会に与える影響は大きいということが本に書かれています。読むなら「プレ・シンギュラリティ」という本が出ていて、この本が廉価版となりますので、こちらがお奨めです。


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