アメリカ抜きのTPP交渉の意味するところ。右も左もグローバリゼーション







記事に対するご意見をいただいたことについて、長くなりそうだったので、記事にしてみることにしました。
以下、ご意見を引用しつつ、記事を書いてみました。

> 民主党政権時代、自民党員の多数が反対していましたよね。

自民党は当時野党だったので、反対していただけで、問題の根本は、理解していなかったと思われます。
つまりは、政権への反抗というやつですね。

> 政権が交代しても国際交渉は継続せねばならず 少しでも日本に有利に持っていくために交渉に挑んでいる。。。そう捉えていたのですが、どうやら 違う様子。

政権を取ると責任が発生するため、本気で取り組むことになったのだと思います。
一般的には、国際協定に入らないと、国際協定外からは、経済障壁となり、域外からの貿易は不利になるということで、入ろうとしたと思われます。
またはアメリカからの圧力ですね。
結局日本はアメリカの属国なので、アメリカ様の言うことは聞かないといけないということですね。

> 再交渉の理由は今となってはどこにあるのでしょうか?

安倍首相は、最初、ウォール街発の強欲な資本主義に対抗すると言っていましたが、国内の財界人と仲良しになり、財界人が儲かることしか考えなくなっているのではないかと思います。
いわゆる民間議員が参加する規制改革推進会議の結論を全て善として、法案がどんどん作成されています。
民間議員と言う、いわれる財界人の連中は、規制改革を推進して、自分たちのビジネスを増やそうとしています。
つまりはビジネスを拡大することが国の形になってしまっているのが今の日本だと言うことだと思います。
ビジネスが拡大すれば、税収が増える~!っとなっているのだと思います。
まさに(株)アメリカならぬ(株)日本です。
利益追求型国家ですね。

> アベノミクスでデフレ脱却、内需を高めようとか言っていたような。。。

アベノミクスは、もう崩壊してますよね。。。
結局株価を上げたかっただけだったようです。
直近では、またデフレに戻っています。

> 基本自民支持ですが、その動向がよくわかりません。どうなるんだろ・・・ 多数派故に不安です。対抗すべき野党の無能さにまた不安(笑)

今は保守派もリベラル派もみんなグローバリゼーションに向かっています。
他の国がグローバリゼーションの是正に走っているのに、日本だけ違う方向に進んでいます。
佐藤健志先生が「右の売国、左の亡国」という本を書かれています。
右派も左派もどっちもだめということらしいです。
まだ読んでませんが、読みたいと思います。
今、保守派もリベラル派もどちらもだめ、つまりは、今の日本の政治は是正が必要だということです。。。
結局経済政策のわかる政治家はいないということだと思います。
答えは経世済民(世を経(おさ)め、民を済(すく)う)であるだけだと思うのですが、それがわからないようです。。。
増税をして、歳出を削り財の再分配を減らす政策をして、国民を貧しくしていることに気が付かない、っというより、むしろ歳出削ったことを誇る安倍首相です。。。
どうなっているのか、まったくわからないです。。。

アメリカ抜きのTPP

TPPについては、アメリカが抜けたことでやらなくていいことになったはずなのに、結局日本はやらないといけないということになっています。
一つには、中国が進めているといわれる国際協定に対抗するためと言われています。
しかし、TPP域内との貿易など、「アメリカ:TPP11カ国」の比で、輸出で6:4くらいです。対外直接投資では、7:3くらいです。
つまりは、アメリカ抜きでTPPを結んだところで、大して意味はないのです。
中国主導の国際協定への対抗という意味でも、そんなに恐れることではないと思います。
WTO(世界貿易機関)に加入しているので、それほど税率も上げられないと思うので。
日本の輸出のGDPに占める割合は、15%弱です。輸出にそれほど依存していません。
韓国やドイツのようにGDP比で40%以上という輸出依存国ではないのです。

国民の痛みを無視する政策

TPPを進めれば、比較優位が起こり、強い分野に人が集まり、弱い分野では淘汰が起こると言われています。
つまりは弱い分野の人たちが一斉に失業することになります。
その人たちがすぐに転職して、強い分野の担い手になるかと言えば、無理です。それなりに時間がかかります。
そんな国民の痛みを伴う政策であることが、いつの間にか忘れられていて、今は保守派の安倍政権が強力に推進するという訳の分からないことになっています。
もう一度、みんな冷静に考えるべきだと思います。
グローバル化でEUがボロボロになった理由を分析するべきだと思います。
日本はEUの盟主のドイツのようになれる!などという甘言があるのかも知れませんが騙されたらいけないと思います。
ドイツも実質賃金は下がっていますし、移民も多く、ドイツ人自体は決して豊かになっているとは言えないと思います。

グローバル化の必然

それに、グローバル化は時代の必然などと未だに言う人がいてびっくりするわけですが、第一次世界大戦前の覇権国イギリスの衰退は、自由貿易が原因でした。
つまりは、グローバル化は世界を平均化する力が働くため、発展途上国は勃興し、先進国は衰退するのです。
第一次世界大戦前は第一次グローバル世界でした。(今が第二次グローバル世界)
その世界の中でドイツ、アメリカが勃興し、覇権国イギリスは衰退しました。
これこそ時代の必然なのです。
今でいうところの中国の勃興、アメリカの衰退です。

アメリカの衰退

アメリカもNAFTA(北米自由貿易協定)が原因で衰退に向かっています。
メキシコからの移民による賃金引下げ競争、メキシコへの工場の移転による中間層の空洞化が原因です。
他にも中国依存など、もろもろのグローバル化のためです
これを見てもまだ自由貿易が時代の必然などと言える人がいるので驚きます。

日本は内需拡大が急務

日本の場合は、グローバリゼーションよりは、国内の需要を増やすことを政策にするべきだと思います。
日本はもともと内需の国なので、内需を刺激して経済成長する道を取るべきだと思います。

右も左もグローバリゼーション

今、日本は、右派も左派もグローバリゼーションに向かいたがっています。
アメリカを初め、移民大国オーストラリア、ニュージーランド、フランス、イギリスなどがグローバリゼーションの是正に走っています。
なぜ日本だけがグローバリゼーションにまっしぐら?という状況です。
なぜ他の先進国がグローバリゼーションの是正に走っているのか、しっかり分析して欲しいものです。

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2件のコメント

  1. ごりん

    政権交代で大いに期待したのですが、やはり経団連との関係で目指すところがぶれて行ったという事でしょうか、それとも元々リベラリストでグローバリストだったのか(笑)日本の内需は諸外国からみても相当大きいと聞きます。今一度国内に目を向けて、景気の向上に政策の舵を取ってもらいたいものです。結局は地方にはアベノミクス効果は殆どありませんでしたし。
    どんな状況でも不貞腐れず、興味を失わず、諦めず此れからの情勢を注視していかなくてはいけないなと思います。
    丁寧にお答えくださいましてありがとうございます。

    • ponnponn

      政権交代時には、自民党も挽回したかったのと、情熱を持って政治を動かそうとしてくれていたのだと思うのですが、今はまた殿様気分になってしまったのではないかと思います。
      あと、政治体制の問題で、小選挙区制になったのが問題らしいです。派閥の解体が進んでしまったために、自民党内での議論が減ったらしいです。
      なので、自民党内でも反対派が居ても、どうにもならないようです。

      ああ、なんだか、また記事になるレベルのボリュームになりそうです。
      また返信が遅れると申し訳ないので、今回はこのくらいで。
      もしかしたら、また記事にしてしまうかも知れません。
      記事にするにしても来週になってしまうかも。。。

      っということで、一国民として、自民党には、政治にもっと真面目に取り組んで欲しいということと、政治がだめだからといって諦めないで、活動していくしかないと思っています。
      最近、言論活動をするにも、仕事と家庭のことで、時間が取れなくなっていて、このまま続けられるだろうかと個人的に思っていましたが、ごりんさんのようにお返事してくださる方もいるので、これからもがんばって行きたいなと改めて思いました。
      がんばります!

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