スパコン菖蒲の次、エクサスケールの衝撃が来る







みなさん、スーパーコンピュータのことはどこまでご存知でしょうか?
「エクサスケールの衝撃」という本がありまして、著者の齊藤元章さんがペタの次の桁であるエクサを超える計算能力のコンピュータができたときの未来予想を示していますが、とうとうエクサスケールのスパコンが見えてきたというお話をしたいと思います。

前に「再エネ発電賦課金について、再度検討してみた」で示したとおり、エクサスケールのスパコンが普及すれば、太陽光発電の改良、人工光合成、重油産生有機モジュールの開発、小型の核融合炉の開発と言う様な物が開発できるようになります。

それによって、エネルギーがタダになると齊藤元章さんは、言っておられます。同時に、衣食住がタダになり、なおかつ働かなくてよくなり、年を取らない体を手に入れられる世界が来るそうです。これを齊藤元章さんはエクサスケールの衝撃、前特異点(プレ・シンギュラリティ)と呼んでいます。(特異点(シンギュラリティ)とは、レイ・カーツワイル氏が唱えるスパコンが人間の脳の性能を超える時のことを差し、2045年ごろ、実現すると予言しています)

2011年に完成した国策スーパーコンピュータ「京」で10ペタフロップスの計算能力があります。次の国策スーパーコンピュータ「ポスト京」は、2022年完成予定で、「京」の100倍の1000ペタ=1エクサフロップスの演算能力を有するスーパーコンピュータとなります。齊藤元章さんは、国策スパコンの重要性を力説していますが、齊藤元章さん自身も会社を作り、スパコンを開発しています。

現在、理研に置かれている「菖蒲」ですが、これが今2ペタフロップスの性能を有するスパコンとなっています。特徴は、Green500という最もエネルギー消費効率の良いスパコンのランキングで、1位になっています。菖蒲だけでなく、他の2台のスパコン「睡蓮」と「青睡蓮」もランクインしていて、1,2,3位を独占しています。

菖蒲は、PEZY-SCという1024コアの411.6mm2のチップを載せています。プロセスは、TSMCの28nmで作られていてクロックは733MHzです。28nmというと5年前くらいのプロセスとなります。僕が半導体業界をやめたのが、4年半前で、その頃は40nmがメインでした。そのころ、28nmができはじめていました。28nmは40nmの次世代のプロセスとなります。

次期開発となるPEZY-SC2は、TSMCの16nmのプロセスを使うことになります。16nmプロセスは、28nmプロセスの2世代後のプロセスです。プロセスが小さくなると、それだけクロック数を上げることができ、性能の向上が見込めます(クロック数は1GHzの見込み)。コア数も2倍の2048コアとなり、コア数とクロック数の向上が図れます。PEZY-SC2は2017年2月に試作品が完成予定です。性能が楽しみです。

将来的な話ですが、2019年には、1エクサフロップスのスパコンを作る予定となっています。(国策スパコンより早くエクサに到達!)
齊藤元章さんがかかげる、エネルギー、衣食住がタダになり、不労、不老の世界を目指して、がんばっておられます。
齊藤元章さんの活躍が楽しみです。

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スパコンによるシンギュラリティ(特異点)は近い。レイ・カーツワイル氏の予想 – 明日は明日の風が吹く へ返信する コメントをキャンセル

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