種子法の廃止について考える、グローバリズムからの攻勢に日本は耐えられるのか?







主要農作物種子法とは、多種多様な種子を残し、優良で多種多様な安価な種子を作付けできるよう、国が各都道府県に予算をつけて交付するための基盤になる法律です。

それが来月でなくなるとのことです。

何がまずいのか?

去年、「日本で遺伝子組み換え作物の作付けが合法となり、日本の食の安全保障が崩壊する」という記事で、紹介しましたが、これによって、日本の食の安全保障が崩壊するということです。

都道府県に対して、予算を付けて、国が交付しているために、都道府県は種子の管理ができているわけです。

遺伝子クライシスという言葉をご存知でしょうか?

効率的に単品種のトウモロコシを大量に生産するアメリカで、トウモロコシの病気が発生しました。

単品種のため、トウモロコシが全滅しそうになりましたが、原品種を取り入れることで復活させた例があるとのことです。

ソメイヨシノの例でも紹介されることですが、ソメイヨシノも挿し木で増やすため、単品種というより、全部クローンです。遺伝子は全て同じ。なので、どうにもならない病気が発生したら、現在桜はほとんどがソメイヨシノのため、全滅して、日本中で桜が見れなくなる危険があるという話があります。

それが人間にとって、とても大切な穀物で起こったということです。

話を戻すと、効率ばかりを追いかけて、単品種の穀物ばかりを作付けすると、危険だということです。もし病気が蔓延した際、全滅する可能性があるわけです。

品種の多様性はそのため必要なことです。

ましてや、遺伝子組み換え作物で、害虫に対した抗体を作って作付けしたものは、抗生物質が効かない耐性菌と同じで、いつその耐性を超えた病気が現れないとは限らないのです。

TPPも怖い。。。

現状、種子法によって、安価で優良な多種多様な種子が農家に提供されていて、日本は安く安全な食料を手に入れることができています。

最近は不作などで農作物が高いイメージがあって、ありがたみが薄いかも知れませんが、それがなければ、さらに高い農作物を買うしかない状況だと言えます。なぜなら、買わないと飢えるからです。

なぜ安かったかというと、今まで国が援助して、種子を作っていたのに、これからは民間が種子を売るのです。

確かに、需要があって、競争が起こって安くなるかも知れませんが、現状は8倍ほどの価格の差があるそうです。(去年の記事の話)

種子の値段が上がれば、売る値段も上がるわけです。

TPPを見ていると、じゃあ、安価な穀物、野菜を輸入すればいいじゃない?なんてことを国会議員が考えているのではないかと疑いたくなるような話の流れになっていて怖いのですが、確かにTPPが始まると安価な穀物が入ってくるかも知れません。しかし、生産者はどうなるのでしょうか???

農家のことなんて知らない!と言ってしまうつもりなのでしょうか???

戦争になったとき、輸入が止まらないと本当に言い切れるのでしょうか?ましてや朝鮮半島や南シナ海の問題が起こっているこの時期に戦争にならない、戦争になっても輸入は止まらないと言い切れるのでしょうか?

もし、輸入が止まれば、当然餓死者が出ることでしょう。国内の農家を守らないということはそういうことです。

だから、ヨーロッパ諸国は、農家に対して、補助金を年収の90%以上も出しているとのことです(日本は、20%弱くらい)。そうやって食料自給率を守っているわけです。

日本は何をしたいのでしょうか。。。

エンゲル係数の上昇

TPPで話が脱線してしまいましたが、国内で閉じた話に戻すと、日本の民間の種子が高いから、アメリカのアグリ・バイオ企業(モン○○トとか)から最初は安く遺伝子組み換えの種子を提供してもらって、市場を独占してから、値段を吊り上げるという、インドでやった手法を取られるのが目に見えています。まさに二の舞になるわけです。

種子の値段が上がれば、作物の値段も上がるという具合で、エンゲル係数(所得に占める食物に遣う金額の割合)が跳ね上がるわけです。現在が30年前のエンゲル係数ならば、50、60年前のエンゲル係数に戻るわけです。(エンゲル係数は発展途上国ほど数値が高い)

本当はこんなことになる前に、政治家になんとかしてもらいたいし、民間から危ぶむ話が出る前に、官僚が回避するように動いて欲しいのですが、今の日本はそんな国ではないということです。

立派な政治家も立派な官僚もいない国になりはてたというのが現状ですね。

安倍首相

安倍首相は、去年の12月に三橋さんと会食した際、実はプライマリーバランス(国家財政の収入と支出)黒字化目標がバカげた目標だということがわかっていたそうです。

つまりは、安倍首相はそれほどバカではないらしいのです。でもやっていることは、日本を切り売りして、外国に売り渡すことしかしていません。

最近もPFI、コンセッション方式により、よいよ公共投資(上下水道)を民間のお金でやる、つまり国土自体も切り売りし始めているわけですが、こんな日本を国内問わず海外にも切り売りするようなことをしている首相ですが、政策の問題点もわかっているとのこと。

首相であっても、多数派には勝てないそうです。首相が正しいことをわかっていても、正しい舵取りができないのが今の日本です。

それはなぜかと言えば、国民が事実を知らない、国会議員も知らない。だから、首相に提案できないので、首相は動けないということだとのことです。

我々国民は、個人的にはどうでもいい芸能人の不倫の話や森友学園の話で盛り上がるよりも、種子法が廃止になって大変なことになるなら、それに変わる法案を作成させないといけないということです。

自分の子供の世代に、今の日本を残したいと思うなら、動かないといけないと思うわけです。。。

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