今回はラジオネタです。コメンテーターは三橋貴明さんです。
イギリスで起きたテロ
イギリス中部マンチェスターのコンサート会場で22日夜に自爆テロがあり、22人が死亡した事件が起こりました。
イギリスのメイ首相は治安対策会議を開き、自爆テロだという認識を示し、捜査に全力を挙げる考えを示しました。
テロ警戒レベルを5段階で最高の「危機的」に引き上げました。
これからまだ起こることは否定できない状況だそうです。
テロの内容
今回のテロは、コンサート会場ではないところで起こったそうです。
また、犯人はリビアからの移民の子孫である、イギリス生まれの人とのこと。
つまり、会場の警備外のところで起こり、また移民の管理をすることで、見つけられるようなものでもなかったということが言えます。
事前に対応のできないような事件であったということが言えると思います。
移民に紛れて入り込むようなものであれば、国境で審査して見つけることもできるかも知れませんが、イギリス国内の人によるテロのため、チェックのしようがなかったということです。
今回のテロでは、ISが声明を出していて、自分たちの犯行であることを宣言しています。
去年から多発しているテロ
去年もアメリカでマラソン会場で、自爆テロがありました。
またフランスで、花火会場にトラックが突っ込んだテロもありました。
ベルギーでも地下鉄で、自爆テロがありました。
今年、バングラディシュでも、テロがありました。トルコでも空港で爆弾テロがありました。
2015年のフランスでの同時多発テロも記憶に新しいです。
テロが多発している時代に入ったと言えます。
フランスでは、今でも非常事態宣言下にあります。令状なしの家宅捜索などが行われています。
移民問題
EUの人の移動の自由により、テロリストの移動の自由も許してしまっていると言えます。
問題は2つあります。
1つはシリアなど中東からテロリストが入ってくるという人の移動の自由。
もう1つは、過去の人の移動の自由によって入ってきた移民を自国に同化させず、多文化主義という政策をEUでは取りました。
多文化主義とは、自分の国の言語を学ばせることを強要せず、移住する前の地域の言語で学ぶ権利を与えるいうことで、一見、移民の人たちの権利を尊重しているように感じますが、移民の子供は住んでいる国の言語が話せないまま大人になってしまう状況を作ってしまいました。
当然大人になって、いざ仕事に就こうとしても、言葉がしゃべれないため、職に就けないという状況になり、社会から阻害されて孤立していって、ホームグローン(国内で育った)テロリストとなる道が出来てしまったと思われます。
これは過去の移民政策の結末だと言えるとのこと。
今回のイギリスで起こったテロは2つ目の問題から発生したものと思われます。
移民政策のトリレンマ
移民受け入れを続けると、国民の自由の制限するか、国民の安全が失われるか、もしくは両方を失うか、そうならざるを得ない状況になることを示唆しているものと思われます。
イギリスはテロ警戒レベルを引き上げました。フランスは非常事態宣言下にあります。つまり自由が制限されています。
移民政策によって、国民の安全が崩壊しそうになっているので、それを食い止めるために、国民の自由を制限するしかなくなっています。
典型的な移民政策のトリレンマに陥っています。
移民政策のトリレンマとは、外国移民受入、治安維持、国民の自由。この三つを同時に成立させることはできないという、三橋さんが提唱しているトリレンマがまさに起こっているということだと思われます。
日本の移民政策
日本は移民受け入れ大国で世界5位となっています。2014年度の段階で35万人の移民を受け入れていました。
上位5位は、ドイツ、アメリカ、イギリス、韓国、日本でした。今は直近で50万人を受け入れられているため、おそらく4位になっているのではないかということです。
日本の外国人雇用者数は、2016年で100万人を突破しました。移民の人数は、現状200万人となっています。
人口比で、移民が1.7%を占めるようになっています。
比率はドイツ、アメリカ、イギリスなどは10%を超えているので、それと比べれば、まだ低いです。
しかし、ヨーロッパでのテロは、日本でも、移民の中にテロリストが紛れているパターンか、社会から阻害されて育った人がテロリスト化するパターンの問題が起きて、治安悪化か自由の制限を受けることになるということの警告であると言えます。
本当に問題なのは、自国で育ってしまったテロリストは解決できないことです。監視社会であるイギリスでも防げなかったのです。もうヨーロッパは手遅れだと三橋さんは言われています。
グローバリズムの問題
グローバリズムの問題は、移民の問題はわかりやすいですが、他にも全ては自由です、社会保障は削減しますという政策が実施されます。
勝者はひたすら所得を増やし、中間層が敗者に落ちて敗者が大量に増えます。
少数の勝者とセーフティネットが十分じゃなく不安感を抱えた大量の敗者に二分されることになります。
敗者にルサンチマン(不満や嫉みなど)が溜まり、それを受けて政治家がその気持ちを受けて政治を劇的に変えてしまう現象が起こり、世界が不安定化することが懸念されます。
本来グローバリズムが本当に自由貿易だというのであれば、関税撤廃、投資全面自由化、補助金助成金禁止で済むのです。
しかし、実際には、外国にどれだけ市場を明け渡しますかということで、交渉に入ります。そのためTPP交渉もあれだけ揉めたのです。
実際には、グローバリズムは自由貿易ではなく個々の国の事情、個々の企業の事情で決める管理貿易なのです。
これから、日本でも、アメリカ抜きのTPP交渉やアメリカとの二国間協定の話があるわけですが、政策を間違えることなく、交渉を進めて欲しいと願うばかりです。(個人的には2つとも結んで欲しくないと思っています)
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ごりん
記事アップお疲れ様です(*´ω`)
最後の章のグローバリズムの問題については考えさせられました。聞き及んでおりましたが、簡潔に説明しろと言われたら。。。モゴモゴ(笑)
TPPでも話題になっておりましたが、簡保や農業等諸外国にとって魅力的な市場が沢山あるのですから、みすみす明け渡すような馬鹿なことはしてほしくないと思います。こうしてみると小泉政権って
今の布石のような気がします。
ponnponn
コメント、ありがとうございます。
グローバリズムはちょっと前までは、もてはやされていましたが、今はいろいろ問題が見えてきていますね。
日本は海外にとって魅力的な市場だと思われてますね。簡保も農業も共済も狙われていますよね。
今の政権は規制改革が大好きで、なんでもあげてしまう勢いですよね。農業に関しては、もう手遅れかも知れないです。
どこかに歯止めが欲しいですが、どこにもないので、怖いです。このまま、亡国に向かってしまうのを見ているしかないのは、歯がゆいですね…