文化放送のラジオネタです。コメンテーターは藤井聡さん(内閣官房参与(京都大学大学院教授))です。
段々各政党の公約が見えてきました。
小池さんの立ち上げる希望の党
都議の2人が離党することにより、小池知事に対する求心力が落ちてきていると見られているようです。
都議の2人が都民ファーストから離党した理由は、運営への不満や小池知事が国政に手をかけるのは順番が違うという意見によるようです。
希望の党の結党ですが、本来の結党は、こういう政策をやりたい、だから仲間を集めて、国政の中で議論して国民世論を喚起して、新しい法律を作ったり、政権を奪取したりというのが結党であると言えるとのことです。
希望の党は小池さんのような炎上型劇場型政治の一つのツールとして結党し、小池さんがその代表になっていると社会学的に分類できると言われます。
希望の党は健全な民主主義のために、必要な物だったのかというと疑問が残るところです。
希望の党のがっかりな財政政策
希望の党の公約案が出てきていて、金融緩和と財政出動に過度に依存しない、ユリノミクスの推進を掲げるそうです。
人をまず集めておいて、こんなこと考えましたというように、理念が後出しになっている時点でいかがなものかと思われますが、こんなんなりました的な政策が出ています。
金融緩和と財政出動に過度に依存しないについてですが、こんなことをされたら、デフレから100%脱出できないことになります。
デフレの長期化は、間違いないでしょう。
デフレから脱却するためには、内需を拡大する必要があります。これは心あるエコノミストも言っている常套手段です。
このデフレから脱却するために、金融緩和と財政出動を用いないで、脱却できるはずがないことは明白です。
安部政権でもデフレ脱却のために、構造改革などをしていますが、需要が世界中で縮小している中で、構造改革などをしても需要の創出にはなりません。誰かが満たしていた需要を誰かが低価格で横取りするくらいにしかならないのです。
希望の党がかかげる公共事業
さらに、公共事業には頼らないという公約を掲げているようです。維持、補修型への公共事業の抜本的見直しなどと言っています。
つまり新しいものは作らず、維持補修のみしますということです。っということは、内需は拡大しません。
その傍ら、電柱の地中化という、確か青森でねぶた祭りのときに邪魔にならないように電柱を地中に埋めることをしましたが、それをやるそうです。これには、莫大なお金がかかります。。。
なぜ地方でのインフラの整備や人の命を救うようなインフラの整備をしないで、電柱の地中化を進めるのかまったくわかりません。
地方創世をしないし、インフラの整備をしないので内需が拡大しないため、デフレから脱却できるはずがないのは目に見えているわけです。
希望の党がかかげる増税の延期
増税の延期をいうことはいいのですが、財政出動せずに緊縮財政をするということは、増税をしないことで減った税収分は支出を減らすと言っているということです。
増税をしなくても、他にしわ寄せが行くことが明らかです。経済政策的に非常に厳しいことが伺えます。
希望の党がかかげる原発0
希望の党に一番失望したのは、原発0を憲法に書くということです。
現状において、エネルギー政策は大切な政策です。
確かに原発にはリスクもありますし、事故が起こると取り返しがつかないのも確かです。
しかし、原発を止めているために、原油や天然ガスを買うために、毎年2兆円ほどの国益が国外に垂れ流されているのも確かです。
これは明かなデフレ圧力となっています。原発がなくても、日本のエネルギー政策に問題がないというならば、それでもいいですが、中国による南シナ海の内海化が進んでいて、いつ原油タンカーが通れなくなるかわかりません。
つまり電気が作れないことがいつ起こるかわからないのが現状です。
その現状を踏まえた場合、果たして原発0を憲法に書いてしまっていいのかという話です。
法律なら、書き換え易いですが、憲法はそうは行きません。一度書いてしまったら、なかなか変えられません。
希望の党が安全保障の「あ」の字も知らないということがよくわかる政策であることがわかるわけです。
自民党の対立軸としての希望の党
自民党と対立できる党としての希望の党としては、期待したかったのですが、政策を聞いてがっかりです。。。
もうちょっとまともな政策を出せば、自民党に勝てるかも知れないのに、何をしたいのでしょうねえ?
自民党の真逆の政策をします!みたいな政策にしようとしたせいで、めちゃくちゃになったというのが現状に見えます。
僕個人としては、とてもまかせられないなというのが感想ですね。。。
なんでまともな政策を出して、選挙で勝とうとしないのか、不思議ですね。