宇宙の話



公開日時: 2016年7月26日 @ 22:14
宇宙に関する本を読んだ。
その中で興味深かったのは、宇宙は10次元の空間+時間でできているという理論が掲載されていた。3次元の世界しか認識していない私たちとしては、いささか想像できないことではあるが、本によると、他の7次元は微小なため、我々には認知されてないだとのことだ。この理論は超ひも理論と言われていて、現在4つの力(電磁気力、強い力、弱い力、重力)を説明するのに適しているとして、研究されている理論である。現状の理論では、重力がどうして他の力と比べて力が弱いのか、まだはっきりわかってないらしい。電磁気力と弱い力の統一理論はできているが強い力を合わせた統一理論もまだ研究段階とのこと。重力に至っては、媒介するクォークも見つかってないらしい。これからの研究で重力の謎が突き止められるのを期待したい。
それ以外では、宇宙は1つではないとのこと。(宇宙=ユニバースと呼ばれているが、複数の宇宙が存在すると定義した場合、マルチバースと呼ばれる)いくつか理論が出ているようだが、ビックバン以前のインフレーションの段階で、部分的にインフレーションが止まったところから宇宙が形成されるという理論が面白かった。以前、ビックバンから宇宙は始まったと聞いていたが、今の定義では、ビックバンは、インフレーションが終わり、真空の相転移が起こって、空間が灼熱状態になったときのことを指すようになったらしい。つまりビックバン以前にも宇宙は存在し、急激に膨張していたことになる。ビックバン後、宇宙が冷える段階で、素粒子の結合が進み、光が物質に邪魔されずに進行できるようになった。それが背景放射として、今でも観測できる。背景放射は、1方向でなく、あらゆる方向より地球に降り注いでいる。背景放射はビックバン理論の証拠として認識されている。
あと、時空は光速以上のスピードで膨張しているということ。まだインフレーション後も膨張は止まっておらず、現状も膨張していて、光速を超えて膨張しているため、光が届かない部分があるとのこと。現状宇宙は138億年前に発生したということだが、宇宙の大きさは460億光年の大きさにあるという。このまま大きくなり続けるか、収縮に転じるかは、まだはっきりわかってないらしい。
自然定数は、どうやって現在の値に決まったのか。自然定数はいくつも取りえる値があったらしい。たとえば、自然定数が今の値でなかっただけで炭素が作成できなくなり、生命に必要な炭素がなければ、生命は誕生しなかっただろうと言われる。他にも、恒星が作れない宇宙も存在する可能性もある。なぜ、自然定数が今の値に決まったのかは、偶然によると思われる。科学者の中では人間が存在している現在の宇宙が、人間にとって都合がいいのは、人間が存在できている今の宇宙しか人間が観測できないからだというように考える人もいる。これを人間原理という。他にも、太陽がもう少し大きかったら、それだけ早く消滅してしまうので、人間は存在できなかったとか、地球の公転軌道がもう少し遠かったり近かったりしたら水が液体として存在できなかったので、生命は存在できなかったとか、いろいろ人間に都合のいいことがあるとのこと。
なかなか興味深かった。


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